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「東大まで行った人は教師にならない」ではダメ。教師のステータスを上げるために生まれた教育界のノーベル賞「グローバルティーチャー賞」

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www.nikkei.com

今週の 3/13 にドバイにて教育界のノーベル賞とも言われるグローバルティーチャー賞が発表され、パレスチナのハナン・フルーブさんが受賞しました。
日本の工学院大付属中・高の高橋一也さんは10人のファイナリストに選出されていたものの受賞はできませんでした。

というニュースが流れていました。

高橋先生はレゴを使った授業を行うなんて話を聞いていたので、面白そうだなと思っていましたが、残念ながら今回は惜しかったですね。
高橋先生の動画はこちら。
www.youtube.com

受賞したパレスチナのハナン・フルーブさんは子どもたちに遊びを通して学ばせる教育法が評価されたとのことです。
動画はこちら。
www.youtube.com

ちなみに昨年はアメリカのナンシー・アトウェルさんが受賞しています。ナンシー・アトウェルさんはリーディング&ライティングワークショップの元祖で日本でも影響を受けている先生はたくさんいるようです。
こちらのブログにアトウェルさんの話がとても詳しく載っていて、凄さが伝わってきます。
askoma.info

グローバルティーチャー賞って何?

ところで、グローバルティーチャー賞って聞いたことありますか?
私は初耳だったので調べてみました。

www.huffingtonpost.jp

こちらの記事から抜粋します。

グローバル・ティーチャー賞は、イギリスの国際教育機関であるバーキー財団が創設したもので、教育分野におけるノーベル賞と称される。教師の担う社会的に重要な役割に焦点を当て、優れた教師の功績を讃えることを目的としている。

2回目の発表となる今回は、世界148カ国、8000人のなかから選考。トップ50人の中から最終的に10人に絞られ、最終受賞者は2016年3月ドバイで開催されるグローバル教育およびスキルフォーラムで発表される。賞金は100万ドル(約1億2300万円)と、この種の賞では最大級のものだ。

まだ、出来てから2年しか経っていないのですね。知らないはずだ〜。
100万ドル!凄いな〜。と思いますが、ナンシー・アトウェルなんて学校まで作っているので、全然足らないんだろうなとも思います。
お金云々というよりは、こういう賞を作って、教員の社会的なステータスを上げることが狙いのようです。

タイトルにも入れましたが、先日、日本でも「東大まで行った人は教師にならない」という話が話題になりました。
news.careerconnection.jp

これは日本だけの問題ではないようです。

バーキー財団が 2013年に行った調査によると調査を行った21ヶ国中、中国だけが教師を医者と同等のステータスを持っていると見ていて、他の20ヶ国では医者ほどのステータスはないようです。ちなみにこの調査によると、日本では地方公務員の管理職(Local Government Managers)ぐらいとのこと。今ひとつ良いのか、悪いのかよくわからないですが、バーキー財団はもっと高いステータスを持っていておかしくないと考えているようです。

実際のところ、日本の先生たちの職場って、結構ブラックだと思いますし、現状あまり人気がある職業とは思えないです。これが人気のある職業に変わり、中国のように教師が医者と同等のステータスを持つようになれば、優秀な人材も教師になりたがるでしょう。そうすれば、東大生だって教師になるケースも増えてくるのではないでしょうか?